長襦袢の着方
着物を着る前に、まず長襦袢を着ます。
事前準備として衿の芯を入れます。
写真のように裏側から衿芯のまっすぐな辺が上側になるように中心までしっかり入れます。
長襦袢の着方の手順
長襦袢はきものから出てしまわないようにあらかじめ着丈をやや短めに調整しましょう。
長襦袢をはおる
- 長襦袢の掛衿と掛衿を合わせて片方の手に持ち長襦袢を肩からはおり両袖を通しましょう。
✖ NG写真
いきなりガバッと適当に着ては背中心が合わせにくいので面倒でも背中心を合わせるようにおしとやかにはおってくださいね。
長襦袢(ながじゅばん)を後ろから肩に掛けて袖を通し、衿先をもって背中心で合わせます。
衣紋(えもん)をぬく
手のひら分程の衣紋(後ろ衿)を抜きます。
※衣紋とは?
衿の後ろの空き具合のこと。普段着の場合は3本の指が入るくらい、小紋などちょっとした外出着の場合はこぶし1つ入るくらい、振り袖や留袖などあらたまった着物の場合はこぶしが衿のなかにすっぽり入るくらいを目安にする。衿元も衣紋もつめすぎるとお子様に、抜きすぎると品がなくなるので注意すること。
長襦袢に袖を通したら、もう一度掛け衿と掛け衿合わせて一方の手で持ちもう一方の手で後ろ背縫い中心をつまんで下に引っぱり、こぶし一つ分ぐらい衿(衣紋)を抜きましょう。
シーソーのように鏡を見ながらでも抜き具合を確認します。
自分の前の手の位置を覚えておくと鏡がなくても感覚でできるようになります。


コーリンベルトを使う
コーリンベルトの長さを肩巾より少し広めにします。その位置で抜いた衿(衣紋)がずれないよう意識しながら、のど仏の下のくぼみを隠し、バストをくるむように下前、上前の順に衿を合わせていきましょう。
バストから少し下がったところに胸紐をする。長襦袢は基本的に腰紐をしないので、高すぎると苦しく、下すぎると衿元が崩れやすくなってしまうので気を付ける。
下前のウエストの位置でコーリンベルトを留めます。
コーリンベルトを身八つ口から出して、シワを取りながら右手に持ちます。
背中の緩みは、脇へ。最後に、背縫いを軽く引いておくと、裾がつぼまってタイトになり、全体に体に添ってきれい。
袖脇(身八っ口)のしわやたるみを左右ともに後身頃を前に引きよせ。前身頃でかぶせるように始末していきましょう。
長襦袢に緩みがありすぎると着物がうまく体に添わず、着くずれの原因になるので、上半身特に脇の辺りの緩みを必ずとっておく。
上半身の緩みを取る。下前の衿先を持って、右脇を下に引き体に添わせる。上前も同様に、左脇を下に引いて体に添わせる。このとき、引きすぎてせっかく決めた衿元がくずれないように。
伊達締めをします
伊達締めをしめます。
胸紐の上に伊達締め、または伊達巻きを巻き、着崩れやすい襟元を安定させる 。最後に衣紋がきちんと抜けているか、胸元に余分なシワがないかを確認する。
交差するところは上できれいに折るように前にもっていきます。
180°交差させて玉結びにならないようにしぼります。
上の紐は上に、下の紐は下に内側に入れ込みます。
完成です
背中心を引き、左右のしわを伸ばします。胸元のたるみを下に引いて完成です。
コーリンベルトを使わない場合
シワが気になれば気になるほどコーリンベルトをキツく締めるようになります。
そうすると挟む部分が体に食い込んで痛かったり、息苦しいという方も少なからずいます。
そんな方にはオリジナルのゴムベルト(腰ベルト)がオススメです。そのやり方を紹介します。
衣紋を抜くまでは同じです。そのままきれいに衿を重ねます。
衿を押さえながらバストの下辺りからゴムベルトを巻き始めます。
後ろで交差させます。
マジックテープを止め、シワをとります。
内側にあったのゴムベルトを上にだし、二段にします。そうすると内側に滑り止めがついているので
2重に滑り止めが効くのでズレなくなります。
完成です。
ずれないので伊達締めもしません。通気性もよく、夏でも蒸れなので便利ですよ♪