半衿の手入れ

着物のメンテナンス

 

着物の内側に見える白い部分ですね。

首に一番近い部分が「半衿」ですね。

襦袢(じゅばん)の衿にかぶせる布で着物の衿元の汚れを防ぐと同時にオシャレのポイントでもあります。男性のものは黒・グレー・紺・茶色の羽二重など,女性のものは白か淡色の縮緬(ちりめん)や羽二重が多いです。ポリエステル製もあり、夏はいずれも絽(ろ)か麻を用いることが多いです。

正式には男女とも白色になります。

半衿の手入れ

着物のお手入れの中で一番頻度の多いものは半衿です。

よほど汗をかいたり、次に着るのが何ヶ月先もという場合(変色します)以外は、何度が使用してから洗えばいいと思います。

  • 洗うときは半衿の縫い糸を外して洗ってください。
  • 正絹の半衿は手洗いしてください。
  • 中性洗剤をぬるま湯で溶かして、つまみ洗いをします。
  • それ以外(ポリエステル生地)は洗濯機洗いで大丈夫です。

 

半衿の役割

こちらは、最初から長襦袢に付いている訳ではありません。

長襦袢には「地衿」(じえり)と言って、長襦袢本体に衿が付いています。

ワイシャツの襟のようなものと考えて下さい。そこに長襦袢本体を保護するためにも「半衿」を付けます。

半衿の衣替え

あるって知っていました?
着物と同じ時期に衣替えをしますが、季節の先取りとして
一足早いものを身に着けます。

夏の半衿は絽・麻など6月~8月までに
ただ、9月の暑い時期は絽の半衿を使っても大丈夫
9月~5月までは塩瀬・縮緬など夏物以外の半衿です。

ただ、礼装の時は白地が基本です。
色柄や周りに不快感を与える半衿は避ける配慮しましょう。

半衿の選び方

一般的には白い「半衿」を付けます。

レンタルなどで着物一式を借りると長襦袢に白い「半衿」が付いた状態でご自宅に届くようですね。

白い襟は式典のような正式な場所にも通じる衿です。

入学式は華やかな場所ですが、その時に使う半衿は、 白や縮緬、正絹の半衿を付けるのが正式
だけど、ちょっと色を入れたいと思う時は伊達衿と帯と着物の色目を揃えて濃い色を使う
スッキリとしたオシャレな着姿になりますよ。

成人式の振袖、留袖にも相応しい半衿です。

成人式などには、白い襟ではなく、着られる方の個性を出す為に刺繍がたっぷり入った半襟を別途買われたりして、長襦袢に付ける方も大勢いらっしゃいます。

そして、この半衿は「自分で付ける」のが前提です…。

お洒落の為に着物女子は頑張るわけですね。

今は針と糸で付けるより、半衿付け用の専用の両面テープなども売られていますし、襟の部分を加工して、ファスナーなどで取り外しが簡単に出来るものもあるようです。

半衿の洗濯の仕方

着物雑誌、ネットの画像などで豪華な刺繍半衿が付いていても、その半衿が「絶対に長襦袢に付いている訳では無い」ので、注意が必要ですね。

半衿につく皮脂やファンデーションは油性の汚れなので揮発剤のリグロインなどを使えば自宅でも落とせます。汗も含め、さっぱり落としたい場合は水洗いしましょう。

正絹以外の半衿はネットの入れて洗濯洗いでOK!

絹でも塩瀬(しおぜ)や絽なら大丈夫です。刺繍糸はいろおちや縮みの心配もあるので華やかな刺繍半衿のお手入れはプロにお任せします。

正絹半衿

500匁以上3,000円~18,000円の正絹半衿がおすすめです。

引っ張って伸びる生地は縫い付けやすいです。

なので初心者ならばちりめん生地が扱いやすいです。